2012/11/14 21:57:43
及影の小話です。
及影←日向の三つ巴です。
日向は直接登場してませんが、三つ巴です。
前回の続きを書こうと思ったんですが、本誌50号37話に萌えて突発。
WJのネタバレあります。
なんで、小話6は抜かして、小話7としてUPしました。
ブログのカテゴリー「及影」で、まとめて読むことができます。
↓
及影←日向の三つ巴です。
日向は直接登場してませんが、三つ巴です。
前回の続きを書こうと思ったんですが、本誌50号37話に萌えて突発。
WJのネタバレあります。
なんで、小話6は抜かして、小話7としてUPしました。
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↓
「でさ~、トビオちゃん」
飛雄は、及川に呼び出されて、二人でマックに来ていた。
店内は適度に混んでいるが、4人テーブルを確保することができた。
トレイは、二人の注文したバーガーやポテトなど山盛りだったが、パクパクと消化していく。
「聴いてる?」
「聴いてますよ」
及川がハイテンションにベラベラと他愛のない話を続けている。
バレーの話、塾の話、学校の話、エトセトラ・・・
飛雄のそっけない相槌だけで、よく続けられるものだ。
「そうそう、飛雄」
「はい?」
「俺、最近メル友が増えたんだ」
「そうですか・・・」
話が突然変わって、急にメル友なんて、どうしたんだろう。
・・・また、女だろうか。
明るく報告する及川とは反比例に、飛雄の表情は曇った。
(また、及川さんがナンパしたのかな)
しかし実際は、彼は、そんなことはあまりしない。
気軽に声を掛けることはあっても、それより先は踏み込まないきらいがあった。
それでも、メル友=男のイメージが沸かなくて、飛雄は面白くなかった。
「ほら見てよ」
iphoneを弄った及川が、これがそのメールだよと画面を見せて来た。
自慢されちゃったよ。
飛雄は、人のメールを読んでも良いのかと躊躇したが、意外な人物が差出人だった。
「・・・日向?」
「そう。あのちっこい日向くんです」
「及川さん、アイツのメアド知ってるんでか?」
「知らなきゃメールは、来ないよねぇ」
「ま、そうですね・・・」
学校も違って、接点はバレーしかない二人が、メアドを交換してるなんて。
しかし、飛雄のお気楽な気分は一転、慌ててしまった。
あの馬鹿は、どんなメールを送ってるんだ。
『大王様、俺、影山にプロポーズして、了解もらったぜ!!」
・・・はぁ?
何だこれは一体。飛雄は開いた口が塞がらなかったが、ちらりと及川を見上げる。
・・・!!!!
(めちゃくちゃ、怒ってる・・・)
さっきまで、クルクルと表情を変えてベラベラとうっとおしいぐらい喋っていたのに、今は無表情だ。
これが目的なら、逢った直後に問い質せばいいのに。
呼び出しておいて、くだらない話ばかり口にして、肝心の話は最後の最後だ。
「飛雄?これの言い訳は?」
「え?されてませんよ、プロポーズなんて」
「往生際が、悪いね」
俺は、日向くんに直接聞いたんだよ?
10年後でも、20年後でも、ずっと戦い続けるって。
しかも、日本のテッペンでも、世界でもって、お前は確認したってね?
(あ・・・)
それはバレーの話じゃないか。プロポーズとは、全く関係がない。
日向が何年かかっても、飛雄に勝つなんて宣言するから
同じ舞台に立つ気構えがあるのかどうか、確認しただけだ。
「ふうん。でも、そもそも相手は俺デショ?」
「え・・・」
「お前みたいなヤツは、俺が完膚なきままに倒すんだからさ」
俺は烏山との練習試合の後に、伝えたはずだけど?
そうだ。あの時、彼は人を指差しして宣言をしていた。
でも、そこまで拗ねたくても・・・って。
「もしかして、拗ねてるんですか?」
――ピキン。
空気が凍り付いて、飛雄がヤバいと思った瞬間、時すでに遅し。
及川が、ドッカリ!と力いっぱい蹴っ飛ばしてきた。
飛雄の隣の空席を蹴られたが、もし直撃したら足にかなりのダメージが来ただろう。
「生意気だね、飛雄」
蹴り飛ばした音に驚いていれば、及川に胸元を捕まれ引っ張られる。
目の前には、彼の真剣な表情。
狩るような捕獲者の眸で、惹き込まれる。
「お前は、俺だけ意識して、俺とだけ戦っていれば良いんだよ」
勝ち誇ったように及川は笑った。
いつの間にか、自分たちは店内で注目されていたが、全く察せられなかった。
それぐらい目の前の男に、捕らわれていた。
●●●10年後でも、20年後でも●●●
『大王様、俺、影山にプロポーズして了解もらったぜ!!』
なんだ、これは。
ライバル校に在籍する日向からのメールは、滅多にない。
そもそも、メアド交換をしたのも、勢い付いてしたものだったし。
「どうゆうことかな、これは」
『だからー!プロポーズだって!』
「年上に対して、敬う言葉がないね」
『あ~。影山にプロポーズしてOKもらったんスよ』
辛うじて敬語になった日向の説明は、及川にはさっぱり理解できなかった。
彼は、同じ言葉しか言わないし、説明も覚束なかった。
もしかしたら、興奮しているせいなのかもしれない。
「キミじゃ、拉致が明かないからいいや」
『えー』
「じゃ、切るよ」
『あ!・・・』
プツッ
及川は、こんなヤツと長電話してる時間がもったいないと、早々に飛雄を呼び出すことにした。
易々と飛雄を渡す気なんて、及川にはサラサラないのだから。
「トビオちゃんに、ちゃーんと説明してもらわないとね」
こんな文面、速攻消去したいが、飛雄に確認しないうちは消せない。
全く、あれだけ飛雄は自分のモノだと主張しても、あの子はまだ諦める気はないらしい。
バレーも相当粘り強いが、それは恋愛にも通じていて、厄介だ。
*
「お、及川さん」
胸倉を捕まれた飛雄は、キョロキョロと店内に視線を送っている。
及川が、盛大に蹴っ飛ばしたせいで、周囲に注目を浴びているせいだろう。
ふん。誰のせいだと思っているんだ。
「なあに?トビオちゃん」
「えっと・・・スミマセンでした」
「分かって謝っているのかな、それって」
「う・・・」
「だよね」
及川が怒っているのは、辛うじて理解しても原因までは、分かってない飛雄。
だいたい前から思っていたが、飛雄は日向に甘すぎるのだ。
あの手のタイプは、すぐ調子に乗るのだから。
(うーん。トビオちゃんは肌が白いなぁ)
胸倉を掴んで引き寄せたままのため、飛雄のきめ細かい肌が間近で見える。
ちょっとキスでもしたいぐらいだ。
しかし、及川がそんな悠長な想いを寄せているのに対して、飛雄は落ち着かないようで。
「ち、近いです・・・」
「うん。キスできそうだよね」
「及川さん!!」
キスするみたいな距離だったので、ふざけてフウゥとと息を吹きかければ
途端に飛雄は真っ赤になって、捕まれていた胸倉を外して憤慨している。
全くもう、冗談が通じないのだから。
「ねぇ、飛雄」
お前の中心は、あの子じゃないよ。
いつだって、俺のはずだろ?
飛雄の真っ赤な唇を人差し指で撫でて笑う。
(あ・・・可愛い)
及川は何気なく振れたつもりだったけど、飛雄は深い欲の匂いを感じたようで、唇が震えている。
あの唇の甘さと味を知っている及川は、誘惑を抑えるのに苦労した。
誤魔化すように、ペロリと自身の唇を舐めて笑う。
「今から、気持ちイイことしょうか」
「え・・・」
「お前のナカに入りたくなっちゃったよ」
「・・・及川さん・・・」
じわじわと紅くなる頬に手を差し出し、及川は次々と卑猥な言葉を口にする。
狼狽える飛雄を見るのは、最高に楽しい。
気が付けば、及川もだんだんその気になってしまった。
(早く挿れたいね)
「飛雄のナカに出したいよ」
そう臆面もなく誘った。
飛雄は、及川に呼び出されて、二人でマックに来ていた。
店内は適度に混んでいるが、4人テーブルを確保することができた。
トレイは、二人の注文したバーガーやポテトなど山盛りだったが、パクパクと消化していく。
「聴いてる?」
「聴いてますよ」
及川がハイテンションにベラベラと他愛のない話を続けている。
バレーの話、塾の話、学校の話、エトセトラ・・・
飛雄のそっけない相槌だけで、よく続けられるものだ。
「そうそう、飛雄」
「はい?」
「俺、最近メル友が増えたんだ」
「そうですか・・・」
話が突然変わって、急にメル友なんて、どうしたんだろう。
・・・また、女だろうか。
明るく報告する及川とは反比例に、飛雄の表情は曇った。
(また、及川さんがナンパしたのかな)
しかし実際は、彼は、そんなことはあまりしない。
気軽に声を掛けることはあっても、それより先は踏み込まないきらいがあった。
それでも、メル友=男のイメージが沸かなくて、飛雄は面白くなかった。
「ほら見てよ」
iphoneを弄った及川が、これがそのメールだよと画面を見せて来た。
自慢されちゃったよ。
飛雄は、人のメールを読んでも良いのかと躊躇したが、意外な人物が差出人だった。
「・・・日向?」
「そう。あのちっこい日向くんです」
「及川さん、アイツのメアド知ってるんでか?」
「知らなきゃメールは、来ないよねぇ」
「ま、そうですね・・・」
学校も違って、接点はバレーしかない二人が、メアドを交換してるなんて。
しかし、飛雄のお気楽な気分は一転、慌ててしまった。
あの馬鹿は、どんなメールを送ってるんだ。
『大王様、俺、影山にプロポーズして、了解もらったぜ!!」
・・・はぁ?
何だこれは一体。飛雄は開いた口が塞がらなかったが、ちらりと及川を見上げる。
・・・!!!!
(めちゃくちゃ、怒ってる・・・)
さっきまで、クルクルと表情を変えてベラベラとうっとおしいぐらい喋っていたのに、今は無表情だ。
これが目的なら、逢った直後に問い質せばいいのに。
呼び出しておいて、くだらない話ばかり口にして、肝心の話は最後の最後だ。
「飛雄?これの言い訳は?」
「え?されてませんよ、プロポーズなんて」
「往生際が、悪いね」
俺は、日向くんに直接聞いたんだよ?
10年後でも、20年後でも、ずっと戦い続けるって。
しかも、日本のテッペンでも、世界でもって、お前は確認したってね?
(あ・・・)
それはバレーの話じゃないか。プロポーズとは、全く関係がない。
日向が何年かかっても、飛雄に勝つなんて宣言するから
同じ舞台に立つ気構えがあるのかどうか、確認しただけだ。
「ふうん。でも、そもそも相手は俺デショ?」
「え・・・」
「お前みたいなヤツは、俺が完膚なきままに倒すんだからさ」
俺は烏山との練習試合の後に、伝えたはずだけど?
そうだ。あの時、彼は人を指差しして宣言をしていた。
でも、そこまで拗ねたくても・・・って。
「もしかして、拗ねてるんですか?」
――ピキン。
空気が凍り付いて、飛雄がヤバいと思った瞬間、時すでに遅し。
及川が、ドッカリ!と力いっぱい蹴っ飛ばしてきた。
飛雄の隣の空席を蹴られたが、もし直撃したら足にかなりのダメージが来ただろう。
「生意気だね、飛雄」
蹴り飛ばした音に驚いていれば、及川に胸元を捕まれ引っ張られる。
目の前には、彼の真剣な表情。
狩るような捕獲者の眸で、惹き込まれる。
「お前は、俺だけ意識して、俺とだけ戦っていれば良いんだよ」
勝ち誇ったように及川は笑った。
いつの間にか、自分たちは店内で注目されていたが、全く察せられなかった。
それぐらい目の前の男に、捕らわれていた。
●●●10年後でも、20年後でも●●●
『大王様、俺、影山にプロポーズして了解もらったぜ!!』
なんだ、これは。
ライバル校に在籍する日向からのメールは、滅多にない。
そもそも、メアド交換をしたのも、勢い付いてしたものだったし。
「どうゆうことかな、これは」
『だからー!プロポーズだって!』
「年上に対して、敬う言葉がないね」
『あ~。影山にプロポーズしてOKもらったんスよ』
辛うじて敬語になった日向の説明は、及川にはさっぱり理解できなかった。
彼は、同じ言葉しか言わないし、説明も覚束なかった。
もしかしたら、興奮しているせいなのかもしれない。
「キミじゃ、拉致が明かないからいいや」
『えー』
「じゃ、切るよ」
『あ!・・・』
プツッ
及川は、こんなヤツと長電話してる時間がもったいないと、早々に飛雄を呼び出すことにした。
易々と飛雄を渡す気なんて、及川にはサラサラないのだから。
「トビオちゃんに、ちゃーんと説明してもらわないとね」
こんな文面、速攻消去したいが、飛雄に確認しないうちは消せない。
全く、あれだけ飛雄は自分のモノだと主張しても、あの子はまだ諦める気はないらしい。
バレーも相当粘り強いが、それは恋愛にも通じていて、厄介だ。
*
「お、及川さん」
胸倉を捕まれた飛雄は、キョロキョロと店内に視線を送っている。
及川が、盛大に蹴っ飛ばしたせいで、周囲に注目を浴びているせいだろう。
ふん。誰のせいだと思っているんだ。
「なあに?トビオちゃん」
「えっと・・・スミマセンでした」
「分かって謝っているのかな、それって」
「う・・・」
「だよね」
及川が怒っているのは、辛うじて理解しても原因までは、分かってない飛雄。
だいたい前から思っていたが、飛雄は日向に甘すぎるのだ。
あの手のタイプは、すぐ調子に乗るのだから。
(うーん。トビオちゃんは肌が白いなぁ)
胸倉を掴んで引き寄せたままのため、飛雄のきめ細かい肌が間近で見える。
ちょっとキスでもしたいぐらいだ。
しかし、及川がそんな悠長な想いを寄せているのに対して、飛雄は落ち着かないようで。
「ち、近いです・・・」
「うん。キスできそうだよね」
「及川さん!!」
キスするみたいな距離だったので、ふざけてフウゥとと息を吹きかければ
途端に飛雄は真っ赤になって、捕まれていた胸倉を外して憤慨している。
全くもう、冗談が通じないのだから。
「ねぇ、飛雄」
お前の中心は、あの子じゃないよ。
いつだって、俺のはずだろ?
飛雄の真っ赤な唇を人差し指で撫でて笑う。
(あ・・・可愛い)
及川は何気なく振れたつもりだったけど、飛雄は深い欲の匂いを感じたようで、唇が震えている。
あの唇の甘さと味を知っている及川は、誘惑を抑えるのに苦労した。
誤魔化すように、ペロリと自身の唇を舐めて笑う。
「今から、気持ちイイことしょうか」
「え・・・」
「お前のナカに入りたくなっちゃったよ」
「・・・及川さん・・・」
じわじわと紅くなる頬に手を差し出し、及川は次々と卑猥な言葉を口にする。
狼狽える飛雄を見るのは、最高に楽しい。
気が付けば、及川もだんだんその気になってしまった。
(早く挿れたいね)
「飛雄のナカに出したいよ」
そう臆面もなく誘った。
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